中国湖北省武漢市で発生している新型のウイルス性肺炎に関し、武漢市への渡航歴がある人が日本国内での検査で陽性反応が出たと政府関係者が2020年1月、明らかにしました。
中国では新型コロナウイルスによる新型肺炎の感染がさらに広がっていて、発症者はほぼ全土に拡大。
同月25日時点の政府発表で1200人を超えており、死亡者は41人に上っています。
新型肺炎の症状やコロナウイルスの特徴はどんなものなのか、詳しく解説します。
Q どんな病気なの。
A 37.5度以上の発熱やせきを伴う肺炎症状が特徴です。潜伏期間は長くて12日程度との見方が有力です。
無症状の感染者が見つかったとの報告もあり、自覚のないまま多くの人に接触し感染を広げる恐れがあります。
2019年12月から現地の海鮮市場の関係者を中心に、ウイルスが原因とみられる発熱や呼吸困難を訴える患者が相次いでいます。
市場の環境との関係も不明です。2020年1月25日時点で、41人が死亡しました。
Q 感染拡大の危険性は。
A 新型コロナウイルスは未解明な点も多いですが、他のコロナウイルスの例から、患者のせきなどのしぶきでウイルスが広がる飛沫(ひまつ)感染が中心です。
SARSやMERSと比べて重症度は高くなさそうです。
国立国際医療研究センターの忽那賢志医師(新興再興感染症学)は「過剰に警戒する必要はない」と話しています。
ただ、中国の専門家グループでトップを務める鍾南山氏は、人から人への感染を確認したと明らかにしています。
また、中国の国家衛生健康委員会幹部は専門家の見解として「ウイルスが変異する(感染力が増す)可能性がある」と指摘、感染拡大の危険があると警戒を呼び掛け、「人から人、医療従事者の感染が起きている」と語っています。
※SARSの場合のハクビシンも中国で食用として売られており、今回も同様の構図だったとの見方が強まっています。北京紙、新京報(電子版)は1月22日「国は野生動物の売買を厳しく管理してきたが、コントロールするのは困難だ」と指摘しました。
Q 渡航者は何に気を付ければよい?
A 動物が感染源の可能性もあるので、武漢市では動物との接触に加え、生肉や調理が不十分な肉を食べるのは控えてください。
もし武漢市から帰国後、発熱やせきなどの症状が出た場合は、マスクを着けて医療機関を受診してください。
その際には武漢市に滞在したことを伝えてください。
【新型肺炎患者が出た国(疑いも含む】中国、香港、マカオ、アメリカ、日本、韓国、メキシコ、タイ、台湾、ベトナム、フランス、オーストラリア
福井新聞オンラインより抜粋。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1010754