虹と言えば「希望の橋」「夢の橋」などとロマンティックなイメージをお持ちの方が多いと思いますが、
日本では虹は不吉なものだと思われていた時代もあるようです。
日本の暦には二十四節気をさらに3つずつ細かく分けた七十二候というのがあります。
4月15日から19日ごろは「虹始めて見る(あらわる)」というのがあります。
太陽の光は、基本的には「白色」です。「白」というのは全ての波長の光を全て混ざったもののことです。
が虹は、太陽の白い光線が、雨粒の中で2回の屈折と1回の反射を行うことで、7色に分けられて見えるようになる現象です。
雨粒の半径が大きければ大きいほど、それはくっきりとします。また、太陽の光も強ければ強いほど、
虹ははっきりと見えるようになります。だから、だんだんと陽射しが強くなるこのころに、
ようやくその年初めての虹が見えるようになる、と、昔の人は考えたようです。
虹の色は赤橙黄緑青藍紫の7色が一般的に知られています。(7色がはっきり分かれて見られることは非常にまれですが)
これは、赤が外の場合と紫が外の場合の二通りがあります。赤が外の場合を「主虹(しゅこう・しゅにじ)」といい、
この方が一般的ですが、逆に紫が外の場合を「副虹(ふくこう・ふくにじ)」といい、主虹に比べて色も薄いので見つけにくいです。
主虹の外側にできたり、公園の噴水で見かけるのはこのタイプです。
11月22日から26日ごろ、「虹蔵(かく)れて見えず」という七十二候があります。
陽射しが弱まって虹もできなくなるのですね。それまでのあいだ、激しい夕立のあとなど、空を見上げて、虹を探してみてはいかがでしょう?